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2025/08/26

エンジニアの喜び

勉強した知識が実践で役立ったとき、感動したことはありませんか?
エンジニアとしての経験の中で、最近その感動を感じたのは「デザインパターン」との出会いです。

「デザインパターン」とは、ソフトウェア設計における共通の課題を効率的に解決するためのテンプレートのようなものです。
おそらく、ソフトウェア開発に携わっている方なら一度は耳にしたことがあるでしょう。
しかし、私がデザインパターンに触れた当初は、その利便性を実感することはありませんでした。
というのも、当時私は主に製造や試験の作業を担当しており、設計の段階に立つことはなかったからです。
色々な方から「知っておくと便利だよ」とアドバイスをもらい、デザインパターンの記事を読んでみるも、実際にその利点を感じることはありませんでした。

その便利さを強く実感したのは、実際に設計を担当したときです。
たとえば、「Factory Method パターン」。
Factory Methodは、具体的なオブジェクト生成の処理をサブクラスに定義するデザインパターンですが、最初は「コンストラクタのオーバーロードで十分では?」と思い、その必要性を理解できませんでした。

しかし、実際に設計をしていた時、「同じクラスを使用するけれど、オブジェクト生成時に既存のコンストラクタとはまったく異なる処理を行いたい場面」に直面しました。
それならコンストラクタのオーバーロードを使おうと思ったのですが、ここで問題が出ます。
処理自体はオーバーロードでも実現できるのですが、今後のメンテナンス性を考えるとコンストラクタのオーバーロードでは使い勝手が悪い場合があるのです。
オーバーロードでは引数の数や型が異なるもののメソッド名が同じなので、処理の違いが直感的には分かりづらいという欠点があります。
さらに、機能追加が進むごとにオーバーロードのメソッドが増えていくと、引数が煩雑になり、管理やテストが難しくなることが予想されます。

そこで、デザインパターンのFactory Methodの出番です。
Factory Methodを使用すれば、メソッド名から処理内容が分かりやすくなり、複雑な処理を別メソッドで切り分けることで管理やテストも容易になります。
この設計方法を採用したとき、デザインパターンの実用性を初めて実感し、感動しました。

こうした瞬間に出会えたとき、エンジニアって楽しいなと思います。
IT業界ではよく「勉強し続けなければならない」と言われますが、勉強した知識がすぐに役立つとは限りません。
今はまだその必要性が分からない知識も、未来の自分には納得できる瞬間が来るかもしれません。
勉強してみたものの実用性が分からない知識がまだまだたくさんあります。
この知識が活かされる日が来るのか来ないのか。。
また感動を味わえる日が楽しみです。

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